会長挨拶

第54回日本消化器がん検診学会近畿地方会会長
社会福祉法人恩賜財団済生会滋賀県病院 消化器内科 副院長
保田 宏明
日本消化器がん検診学会近畿支部会員の皆様におかれましては、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
このたび、第54回日本消化器がん検診学会学術集会近畿地方会を、2025年8月30日 (土) に京都テルサ (京都市) において開催させていただく運びとなりました。伝統ある本会の会長を拝命し、大変光栄に存じております。このような貴重な機会を与えていただいた伊藤高広支部長をはじめ、近畿支部幹事の先生方に深謝いたします。
今回のテーマは、“消化器がん検診の現状と課題”といたしました。
本邦では、消化器の領域では、対策型検診として胃がん検診と大腸がん検診があります。胃がん検診では、内視鏡検診が普及しつつありますが、その診断精度を担保しつつ、さらなる拡大が期待されています。大腸がん検診では、便潜血検査という簡便な方法がとられていますが、その受診率と陽性者の精検受診率の向上が求められています。腹部超音波検診では、任意型検診として、肝がん、膵がん、胆道がんの早期発見に努めています。特に膵がんは、死亡者数が増加傾向にあるにもかかわらず、死亡率低下が示された検診法が確立されていないことが課題です。本会では、消化器がん検診の現状と課題が議論され、今後の発展の礎となることを期待しています。
また、一般演題の中から、優秀演題賞と会長賞(企画中)を表彰いたしますので、たくさんの演題応募をお待ちしております。
さらに本会では、医師研修会、放射線研修会、超音波研修会、保健衛生研修会を共催しておりますので、がん検診に関わりのある方に、幅広くご参加いただき、これからのがん検診業務にご活用いただければ幸いです。
8月末の暑い季節ということもあり、本会では、クールビズ(ノージャケット、ノーネクタイ)を推奨いたします。涼しい服装で、熱い議論をし、実りある会となることを願っております。
会員の皆さまのみならず、がん検診に関わりのある皆さまにとって有意義な学会となりますよう、スタッフ一同力を合わせ、一生懸命に準備をしてまいる所存です。何卒宜しくお願い申し上げます。